先日、WAA(we are asian)という団体のオンライン講演会にスピーカーとして呼んでいただく機会に恵まれました。大学の教授の方々を始め様々な活動をしていらっしゃる20人以上の大先輩方の前での講演は緊張であたふたしてしまう場面もありましたが、皆さんに暖かく見守っていただいて楽しく熱くお話しすることができました。

今回のテーマは「ありのままの在り方」ということでした。主な内容は、シャンティハウスというわたしの生涯のミッションにたどり着くまでにわたしが経験した大きな気づきの体験やそれによる自己変容、そしてこれから財団としてどんなビジョンを持ってどんな活動をするかのお話しでした。

後半の質疑応答の場面ではいくつかのご質問も頂いたのですが、その中に「結局ありのままって何なのですか?優しいきれいな響きの言葉だけど、なかなか難しいですよね?」というお話がありました。時間の関係でお答えすることができなかったのが少し心残りでした。

ありのままをシンプルに表現するならばずばり「今のそこにいるそのままのあなたのこと」です。少し拍子抜けしてしまうかもしれませんが、笑。
つまりわたしたちはみんなありのままです。ここで一つ大切になるのが、そのありのままの自分をそのままそっくり認めているか?ということです。例えば、こんなわたしは本当の自分じゃない、もっとできるはずだ、もっと評価されてもいいのに、という気持ちや、反対に、こんな自分じゃ恥ずかしい、わたしなんて、、などなど、自分自身のありのままを否定していませんか?ということなのです。

ありのままを生きるのが難しいのではなく、ありのままの自分と共に満足して幸せに生きる、ことが難しいということなのですよね。これを楽にしていくためには、いまの自分のそのままをまずは知ること、そして認めてあげることが第一歩になります。いまの自分自身を大切なパートナーとして認め敬い優しく見守り愛を注ぐ、それができれば人生はとても楽になっていくのだと思います。

そしてもう一つよくあるご質問、「ありのまま生きていたら人に迷惑をかけたり、傷つけたりするのでは?」ということのお答えとしても、ありのままの自分を心から大切にしている人は幸せに生きているので、他人を故意に傷つけようとか思うよりも、優しくしよう助けようと思うことの方が多くなると感じます。一見ありのままにわがままに生きているのに幸せそうじゃない人、そして攻撃的な人もいるのですが、この場合はありのままの自分を大切にできていないことが原因かもしれません。

もし〜だったら〜じゃないのか?という問いは、しっかり具体的に考えていくと割と解決できることがありますが、このありのままへの問いも、イメージではなく自分ごとにして実際に取り組んでいくと、もちろん様々なハードルがあったりもするのですが、次第に自分が楽になっていくことを実感できるのだと思うのです。結局それを始めることができない理由として、問いを立ててしまうという構造もあると思います。

今日は少し長くなりましたが、もし自分を大切に幸せに生きることを始めようと思う時には、大事なエッセンスになると思います。

この講演のご感想の中に「本当に想像できないくらい苦しいことが沢山あった中で、いまこうして活動をされているというお話に、胸がドキドキするほど感動しました。」(要約させていただいています)というお言葉があり、一生忘れられない嬉しいご感想となりました。自分のことを開いてお見せすることで返ってくるのはいつもあたたかな愛です。人生は素晴らしいなと思います。